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2022-23年度はサバティカルのため中村英俊教授に担当いただいています。2024年度より中村教授と栗崎の隔年担当とします(政治学向けのゲーム理論の講義を新設担当する準備のためです)。
概要 (2021年春学期)
この講義では学部生を対象とし国際政治学の系統的なサーベイを行なう。現代の国際政治では、安全保障、国際経済、貿易、金融、開発、環境問題といった重要な問題が多方面で山積している。それを反映し、研究者たちが取り組む課題やそのアプローチも多岐にわたる。この講義では、近年の理論モデルや実証的な知見に基づき、最近の国際政治学研究においてなかでも最重要とされる諸問題を取り上げ、その原因、メカニズム、解決策、さらには政策論的含意などを考察する。従前の現実主義、リベラル主義、構築主義といった大雑把な理論枠組みだけではこれら問題の因果メカニズムやそれらを取り巻く環境に接近することは困難である。よって、この講義では、戦争はなぜ起こるのか、大量虐殺や環境破壊などに対する国際協力はなぜ困難なのか、国家間の不平等はなぜ再生産されるのかなどといった具体的な問題や課題を順次取り上げていく。毎回の授業では、それぞれのテーマにとって重要なパズルとは何かを考えることから始め、そのパズルを解いていく過程で、現代国際政治を理解する上で必要な基礎的知識と分析道具を提示する。さらに、この講義では国際政治の理論と歴史に関する基礎知識の習得と同等に、実際の政治問題を扱う中で、問いを問う力、パズルを立てる力といった問題設定能力や、実際のパズル解く分析的思考力、問いの立て方がどのように結論を変えるのか見極める批判の力などを養うことを主眼にしている。